top of page

湧泉(ゆうせん)

執筆者の写真: Tomokazu IchikuraTomokazu Ichikura

更新日:2023年12月13日

主治:むくみ 白髪 高血圧 冷え性 不眠 頭痛 疲労回復


 「腎(じん)」の経絡の井穴(せいけつ)で、腎の気が流れる道のスタート地点です。“気(き)”が湧いてくるところを井戸に見立て、井穴(せいけつ)と名付けられました。

空間を「天(てん)・人(じん)・地(ち)」と分ける東洋思想において、人と地をつなげる大事な接点です。別名で「地衝(ちしょう)」とも呼ばれます。


ツボの特性を研究する穴性学(けつせいがく)からみると、滋腎降火(じじんこうか)、醒脳開竅(せいのうかいきょう)、交済心腎(こうさいしんじん)、益精(えきせい)、除煩寧神(じょはんねいしん)、降逆止嘔(こうぎゃくしおう)、催産引産(さいさんいんさん)などがあります。


わかりやすく言い換えれば、腎(じん)の役割である、“水(すい)”を扱い、頭に上った熱を下ろし、頭をスッキリすることができる、ということでしょうか。そして、腎はいのちの源の象徴でもあるので、“催産引産(さいさんいんさん)”という出産に関わるのは非常に面白いところです。


さらに、2020年の大河ドラマ『麒麟(きりん)がくる』の主人公であった明智光秀(あけちみつひで:1516ー1528年)は、曲直瀬道三(まなせどうさん)から「両足の二穴でもって、むくみがとれて健脚(けんきゃく)となる」と教えられ、『針薬方(しんやくほう)』(1566年)に「摩擦」「百二十」と記しています。

(ちなみに、曲直瀬道三は、織田信長、毛利元就、毛利輝元、細川晴元、三好長慶、畠山義綱、第13代将軍 足利義輝、正親町天皇などを治療した名医です。)


西洋医学的にみると、足底筋(そくていきん)があるので、足底筋膜炎(そくていきんまくえん)を起こしているときは治療の対象になるツボです。


ぜひ空き時間に押してみてり擦ってみてください。

 

ツボの取り方

部位:足底で足指を屈曲させた時に、足底の最も凹んだところにあります。

足指を曲げて、人差し指と中指の間のみずかきと踵を結ぶ線を3等分し、みずかきから3分の1のところ。

閲覧数:14回0件のコメント

最新記事

すべて表示

四白(しはく)

主治:頭痛 目の充血・かゆみ 顔面神経麻痺 三叉神経痛 美容(クマ・くすみ) 足の陽明胃経 (ようめいけい) のツボで、「四」は“ 周り ”であり、「白」は 抷 (はい) という字と同意で、“ 眼窩 (がんか) ”を指します。明るくてよく見えるという意味で名付けられたとも言...

花粉症

花粉症という現代の病名がついて現代特有のものかと思いがちなのですが、東洋医学の古典『黄帝内経(こうていだいけい)』の『素問(そもん)』に合致する文章に会います。 「金匱真言論篇(きんきしんげんろんへん)」には、「天に八風あり・・・(中略)・・・八風発して経風となる。五臓に触...

Comments


bottom of page